人の死は無

人の死は無だ。

そこにはどんな幸せを図るものさしもなく、また悲しみを感じるすべもない。
輪廻転生、おもしろい考えだ。
しかしその論理をつくったのは誰?人。
魂は残る、幽霊はいるという考えもある。
すると、なぜ何百万人もの無念の最期を終えたユダヤ人たちの、たった一人でも、ヒトラーの首を絞めることができなかったのだろう。
霊はいるかもしれない。ただ現実世界においては、形而上のものでしかない。
人は死んだら、無となる。
よろこびもせつなさも、死んだ人間にとっては永遠に感じることのない、無となる。
もちろん死に意味はある。終わりのないものには価値は生まれない。
ただ、その価値観を生み出すことができるのも、生きた人間だけ。
死に対する畏敬、それは人を人足らしめる大切なことだ。
人の生きた意味は、あらゆる人の心に残ったその中にある。
しかし、本人にとっては有から無への変化。それ以上でもそれ以下でもない。
今できることは何だろう。

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