アメリカにきて感じたこといろいろ

気がつけばこっちにきて1ヶ月以上が経ちました。アメリカの日常にもだんだん新鮮味が薄れてくる時期です。そろそろ書かないと忘れてしまいそうなので、雑多ですが書き連ねてみます。

・クルマも食べ物も人も、なにもかもぜんぶでかい
DSC04446_s.jpg
とくにスーパーが広すぎる。しかしポテチなどたくさん種類があるにもかかわらず、(日本でいう)普通サイズは決して見つからない。とにかく大は小を兼ねるという考え方なんだと思う。そしてトッピング類が異常に充実している。ほんとに物質的に豊かな国だと思います。あとクルマも異常にでかい。燃費とか考慮しないんだろうか。
・飲み物がおいしくない
DSC03864_s.jpg
なんでこんな色ばっかりなんだ。とにかくお茶好きな日本人には口に合わないものばっかりです。基本的に濃すぎる。結局なじみのあるコーラかオレンジジュース、もしくは水に落ち着きます。これはベトナム行ったときもそうでした。ただ日本に来たアメリカ人も「日本の飲み物は口に合わない」と逆のことを言っていたので、お互い様かもしれません。
・スマートフォンばっかり
DSC03868_s.jpg
ブラックベリーが多いです。いわゆる普通のケータイを使うアメリカ人はほとんどいません。iPhoneを使う人もいますが、日本みたいに極端にブームになっているわけではないようです。サムスンなどいろんなメーカーのスマートフォンが使われています。パソコンメールとの連携はとても便利そうですが、日本のおサイフケータイなどの機能もやっぱりすごいと思います。
・マックブックばっかり
DSC03032_s.jpg
とにかくボストン大の学生はMacbook Proユーザーばっかりです。ウインドウズユーザーを見たことがありません。CELOPやBU各種オフィスのパソコンも全てマックだし、たぶんBU全体がマック中心なんだと思います。また美術館の受付や図書館のリファレンスなどもパソコンもマックが多いです。トータルコストでみたら安いのと、ウイルストラブルなども格段に少ないからでしょうか。
・次の人に扉を開けてあげる文化
これはアメリカの習慣のなかでも特にすきなものです。ほとんど全ての人が、たとえ小学生ぐらいの男の子であっても、必ず次の人のために扉をおさえてあげます。そのたびに「thank you」「you’re welcome」という言葉のキャッチボールがあり、ちょっといい感じです。自動ドアよりも引く扉が多いというのもありますが、日本だとあまり後ろの人を気にする人はいませんね。ただオリエンタルランドのバックステージはこの習慣がありました。韓国では「思いやりを持とう」という意識のもと、政府主導で次の人のために扉を開けようというキャンペーン(CM)が行われているそうです。日本にもぜひ根付いてほしい文化だと思います。
・ブランドやキャラクターにこだわらない
DSC05940_s.jpg
子ども向けにはあまりかわいくない、適当な感じのキャラクターが多い。(上写真)
キャラクターものやブランドものを持っている人は日本に比べて本当に少ないです。ディズニーやルイヴィトン、全く見かけません。日本人ほど髪型からファッションまでまで気にする人もほとんどいない。女の人は腕毛を剃ったりもしないみたいです。ただシンプルなシャツを着こなせるのもアメリカ人だからこそですね。自分流を貫くのがアメリカンスタイルです。
またクルマも高級車から大衆車まで世界中のメーカーの車が走っており、ほんとうにそれぞれがほしい車を自分の価値観で選んでいるんだと思います。トヨタやホンダ車はたしかに多いですが、そればっかりというわけでは決してないです。
・タバコ吸う人はほんとに少ない
DSC05410_s.jpg
とても高い(聞いたところ一箱千円以上?)のと、気軽にどこでも買えるわけでもないのが理由でしょうか。また分煙も徹底してます。屋内で吸えるところはほとんどない。いい環境です。
・支払いはカードばっかり
DSC03796_s.jpg
小銭がたまるのは額面がよくわからなくて使えなかったからです。アメリカは本当にカード社会。コンビニから自販機までほとんどカードが使えます。ちょっとお金を使おうものならコインがかさばってしょうがないので、自分も現金はほとんど使いません。不正利用をチェックするためしっかりと履歴を確認する必要はありますが、慣れればかなり便利です。
・歩行者は信号をあまり気にしない
こっちの信号は基本的にすごく短い気がします。ただ一方通行の道が多いため非常に渡りやすい。そんなわけでクルマがこなければみんなヒョイヒョイいきます。
・バリアフリーな社会
スーパーや大学構内まで、いたるところにアシストボタンがあるなど徹底してます。またほとんどの施設やお店に多目的トイレがあり、その量は日本よりはるかに多く感じます。
・ビールが安い&種類が豊富
DSC04300_s.jpg
スーパーで手に入るのはアルコール5%以下のみですが、とにかく種類が豊富で安いのがうれしい。バドワイザーなどは一缶100円以下です。スミノフも日本に比べてぜんぜん安い。またボストンにはサミュエルアダムズという地ビールがあり、あっさりしていてとても飲み易いビールです。
・ゴミを分別しない
最初は気持ち悪かったですが慣れました。ビンもペットボトルも燃えるゴミも生ゴミも全部一緒に捨てるのです。意味がわかりません。ただ聞くところによると、最後には全て人の手で分別されているようです。またそれがひとつの雇用を生んでいるとか。つまり各家庭に分別を任せるか、最終段階でまとめてやるかの違いということでしょうか。これは近いうちに詳しく調べてみたいです。日本ではペットボトルのラベルをはがして捨てるといったら死ぬほど驚かれました。
ただ街中のいたるところにある公共のゴミ箱は、街をきれいに保つためにとてもいいと思います。日本はなぜないんでしょうか。
・やっぱり移民の国
DSC04507_s.jpg
ボストンでもニューヨークでもそうですが、アメリカ人はみな僕たちを「英語が当然できるもの」として話しかけてきます。どう考えても観光客の身なりなのに、おばあさんが道を尋ねてきたりはしょっちゅうです。この感覚はいろんな人種の人がいて当たり前という、この国の成り立ちから自然に生まれる意識でしょう。日本だと逆に何年も住んでいる外国人に対しても、その見た目だけで英語で話しかけたりしますよね。悪く言えば排他的な感じです。単一民族が島国に暮らすという世界的にも変わった環境で生きる僕たちには、決して持つことはできない感覚だと思います。差別というか「外国人」的な扱いをされないのはアメリカのとても良い面だと思います。
ただ改めて、これだけ多様な人種が国としてひとつのアイデンティティのもとにまとまっているというのは本当にすごいと感じます。文化も宗教も違うのに、なにもかも飲み込んでしまうアメリカの包容力。もちろん問題は絶えませんが、こういうところにアメリカの強さはあるのかもしれません。
<人・接客について思ったこと>
基本的に愛想のいい人が多い気がする。ノリがいいとでもいうのだろうか。ちょっとでも目が合って、こっちが笑顔だと笑顔で返してくれたりする。こういうのはとても好きだ。
日本は接客がすばらしいといわれるが、これは捕らえ方によると思う。日本ではほとんどのお店でスタッフがすばらしい笑顔とともに「いらっしゃいませ」の声掛けをしてくれるが(自分もしていたが)、中には愛想だけの店員さんが少なくない。営業スマイルというのだろうか、心からのもてなしの気持ちというよりは、仕事だからやらなければならないという接客に接することが多々ある。
こっちの店員さんは、一言でいえば「より自然体」だ。仕事を心から楽しみ、一人ひとりのお客さんとの会話を楽しんで接客をする人がいる一方、ニューヨークのある店員さんのように本当にだるそうに仕事をする人もいる。営業スマイルはない。自分のやりたいようにやっている感じだ。その精神は、レジからチケット販売所まであらゆるスタッフがジュース片手に好きに私語をまじわしながら仕事をする姿によく現れていると思う。
ただ、これは僕にとっては楽に感じる。仕事をノリノリでやる店員さんとの会話は本当に楽しめるし、逆にめんどくさそうに仕事をする人がいればしかるべきサービスを要求しそれで終わりと割り切る。日本のように「愛想」というものがない。客と店員がお互い望まないぎくしゃくした会話をする滑稽な光景は見られないのだ。これを楽と感じるか嫌と感じるかは人それぞれだろうが、僕ははっきり前者である。
ただ、仕事のクオリティというか、お客の立場に立って気を回すレベルは確実に日本が上だ。要求しないと与えられないサービスも多い。心のこもった仕事をする人はたくさんいるが、悪気とは別に、客に何度も説明させたり、取り寄せの注文がしっかりとされていなかったりと基本的なところでミスが多い気がする。これは「仕事は完璧になされて当然」と考える日本人と、「人は誰しもミスするもの」というアメリカ人の考え方の違いだろう。ただその代わりというか、こっちは返品などに関して日本よりかなり寛容である。こっちの間違いであっても商品の不具合であっても、現品とレシートさえあればすぐにサッと交換してくれる。アメリカでは商品・サービスの内容を確認するのは完全に客の責任なのだ。そこさえ理解すればアメリカ流もすぐに慣れる。
それぞれが生きる習慣を理解すること、これはマーケティングの上でも非常に重要なことだ。これを知るためにはとにかく一度現地で生活してみるしかない。しかしそんなことが自由きままにできるのも学生のうちだけ。もっといろんなところに行ってみたいと強く思う。

Leave a reply:

Your email address will not be published.

Site Footer